インデックスチャックとは?ワンチャックで旋盤加工の工程集約を実現
旋盤加工において、ワーク(被削材)を把握するために必要なのが「チャック」です。
一般的なチャックでは、加工できる箇所が1か所のみで、他の部分を加工する際はワークを掴み直し、工程を分ける必要があります。
そこで今回は、こうしたワークの掴み直しなくワンチャックで2か所以上の加工が行える「インデックスチャック」について解説!
工程集約を実現するインデックスチャックの仕組みや加工品の例をご紹介します。
インデックスチャックとは?
インデックスチャックは、「インデックス(割出し)」という名前の通り、ワークを回転させさまざまな角度で割出しを行うことで多面加工を可能にするチャックです。
通常の油圧チャックは、クランプ・アンクランプの2方向のみの割出しが可能であるのに対し、インデックスチャックは、回転中に90度ごとの自動インデックスが可能です。(オプションで45度などの割出しも可能)
これにより、多彩な加工物の多工程加工がワンチャックで可能となります。
従来の油圧チャックであれば、掴み直して工程を分けていたワークも、掴み直さずに回転し向きを変えて多方向からの加工が行えます。
インデックスチャックの仕組み
インデックスおよびクランプ機構は以下の通りです。
- ワークの締め付けおよびインデックスは、チャック本体の中にある油圧操作のプランジャによって行われる。
二つの取付爪は、加工品の形状に合うように作られており、一つはインデックス用角ゴマに取り付けられ、もう一つの取付爪は、クランプ・ピストンに取り付けられる。(図1) - インデックスは、油圧でそれぞれ反対方向に動く2本のプランジャで行い、精密研削仕上げされた角ゴマをロックする。(図2)
インデックスチャックを用いた加工品の例
インデックスチャックを用いた加工ワークに多いのが、水栓金具やガス金具、配管金具です。
複雑な形状のワークでも、それぞれの形状に合わせた冶具を取り付けることにより、適正にクランプすることができます。
さまざまなオプション対応も可能
多彩な割出し角度のオプションにも対応しています。
割出し角度の表示や、クランプ・アンクランプの確認センサの取り付けも高松機械にて対応可能です。
また水栓金具はドライ加工が多いので、切りくず対策も重点的に行う必要があります。
ワークや加工に応じたエアブロー装置や機内ワイパー取り付けのご相談にも応じさせていただきます。
インデックスチャックの取り付け時には、通常のチャッキングシリンダを専用の油圧ユニットとロータリーバルブに変更します。(図3)
まとめ
今回は、ワンチャックで2か所以上の加工が行える「インデックスチャック」についてご紹介しました。
高松機械のさまざまな製品に取り付けでき、多面加工の工程集約が可能な便利なチャックです。
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