既存機をロボットで自動化!【ServoROT-01】のご紹介
あらゆる産業において今大きな注目を集めているロボット。
人手不足が深刻化する製造業においても、工場の自動化を支援する産業用ロボットへの関心が急速に高まっています。
工作機械業界でも、ロボットと機械を連携させた自動化システムの需要が高まっています。
今回はそうしたニーズにお応えする、高松機械オリジナルのロボットシステム【ServoROT-01(サーボロット-ゼロワン)】についてご紹介します!
金属加工業界における課題
少子高齢化や熟練技術者の引退に伴い、工作機械をはじめとした金属加工業界では、人手不足が深刻化しています。
また日本の製造業の一部で国内回帰の動きも見られる中で、人件費削減のニーズは一層高まっています。
自動車のEV化の流れも加速する中で、工場の省人化や無人化、多品種・変種変量生産にも対応できる自動化設備の導入が喫緊の課題となっているのです。
工作機械×ロボットの自動化が新たな流れに
工作機械加工の大部分において自動化が進んでいる一方、ワークの着脱や加工後の測定などは未だに人の手による作業が中心です。
作業者によるばらつきの防止・品質の安定にもつながることから、こうした手作業工程を自動化する手段として、工作機械に産業用ロボットを連結したシステムが今注目を集めています。
ロボット関連の展示会にも連日多くの来場者が訪れ、その関心の高さが伺えました。
既存機でも自動化できるロボット装置を
ロボットによる生産ラインの自動化の流れが加速しているとはいえ、未だに導入のハードルが高いのも事実。
多くの企業にとって、すでに稼働している設備をすぐにリプレイスできるとは限らず、既存の設備をいかに自動化するかが重要になってきます。
そこで高松機械が開発したのが、旧機種にも取り付けできるロボットシステム【ServoROT-01】です。
【ServoROT-01】ってどんなシステム?
多関節ロボットとトレーチェンジャを組み合わせ、一体構造にしたのがこの【ServoROT-01】です。
NC旋盤に取り付けることで、ロボットアームがワークを脱着、トレーとの間で受け渡すことでワークの給排出を自動化します。
既存機への取り付けが可能
既存機への接続を想定した開発により、NC旋盤の制御システムが古くてもロボットを動かせる仕様を実現しました。
FANUC社製のロボットを採用し、旋盤と制御システムを共有することで、旋盤側からロボットを動かすことができます。
これによりロボット側の制御盤が不要となり、部品点数を減らしてコストダウンも達成しています。
今年のMEX金沢2022でもXシリーズの旧モデル【X-100】にServoROT-01を接続して展示し、多くの反響をいただきました。
省スペースを徹底追及!畳1枚分のコンパクトさ
ロボットは小型サイズを採用。
アームの動作半径やユニットの配置などを細かく調整することで、装置の奥行きを1メートル以内に収めました。
機械前面に畳約1枚分のスペースがあれば設置できます。
従来のローダ機を横一列に並べた生産ラインに比べて、より自由度の高いレイアウトが可能な点もポイントの一つです。
可動式のロボットシステムでメンテナンスも容易
ServoROT-01は、コンパクトさを実現しながらもメンテナンスのしやすさにもこだわっています。
ロボットと周りの安全フェンスが丸ごと横にスライドすることで、旋盤の加工室でのメンテナンスや段取り替えがスムーズに行えます。
装置架台を動かさないため、メンテナンス後は改めてティーチングを行わずに生産を再開することが可能です。
旋盤加工後の洗浄・計測工程も自動化
高松機械では、NC旋盤にさまざまな付帯装置を取り付けた自動化システムを強みとしています。
ServoROT-01でも、加工済ワークの洗浄ユニットや計測装置を取り付けることで、トータルな自動化・省人化に貢献できます。
まとめ
今回は、既存機でも自動化できるロボットシステム【ServoROT-01(サーボロット-ゼロワン)】についてご紹介しました。
✓ポイント
- 新しい設備はもちろん、既存機も自動化できるロボットシステム
- 畳1枚分のコンパクトさで生産ラインの柔軟なレイアウトが可能
- ロボットは台座ごとスライドできるため、メンテナンスが容易
- カメラや計測装置、洗浄装置を組み込むことで、加工後の品質検査まで自動化・無人化できる
省スペースでコストメリットも高いため、各社のロボット装置の中でも比較的導入しやすいモデルです。
「ロボットを使った自動化ラインを新たに導入したい!」あるいは「工場で眠っているNC旋盤を自動化したい!」というお客様は、ぜひ【ServoROT-01】をご検討されてみてはいかがでしょうか。